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『コミケ行こうぜ』
この一言から全ては始まった――
『おはようございます。5時40分に到着しました。現在マックに避難中です。』
そんなメールが届いたのは、駅に向かって歩いている時だった。
時刻は6時50分。
普段であれば滅多に出歩くことのない時間だが、
朝の空気は既に真夏の様相を呈している。
「今日も暑くなりそうだな……」
そんなことを思う余裕もない程に、俺は暑さにやられていた。
待ち合わせの駅に着いたのは7時10分。予定通りの時間だ。
メールにあったマックまで移動したところで連絡を入れる。
「駅着いたけど、そっちは今どのあたり?」
『ヨドバシの看板が見えてるよ』
……どうやら真逆に来ていたらしい。
ヨドバシの看板ははるか遠くに見える。
俺は出来る限り日陰を選びながら、進んでいくことにした。
歩きながら目でそれらしき人を探していると、似たような目的なのだろうか、
時折大きな荷物を抱えた人が見受けられた。
それらを横目に、ヨドバシが近づいてきた所で再度電話をかける。
詳細な場所を確認するためと、「電話を持っていない人物」を除外するためだ。
暫く会話しながら歩いていると、ふと視線の先にいる3人組が目に付いた。
電話をかけている人物と、長身の青年。
そして赤いTシャツのちょっとだけ最年長らしき人物の3人だ。
確認のために一つの提案をしてみる。
「そうだ。ちょっと馬振ってみてよ」
我ながら恥ずかしい真似をさせるな、と思いつつの提案だったが……
『馬振ってだってさw』
電話越しに聞こえる会話の後、程なくして掲げられるナリタブライアン。
どうやらこの3人で間違いないらしい。
「せんきゅー。見つけたよ」
俺はそういって電話を切った。
第一部 完
この一言から全ては始まった――
『おはようございます。5時40分に到着しました。現在マックに避難中です。』
そんなメールが届いたのは、駅に向かって歩いている時だった。
時刻は6時50分。
普段であれば滅多に出歩くことのない時間だが、
朝の空気は既に真夏の様相を呈している。
「今日も暑くなりそうだな……」
そんなことを思う余裕もない程に、俺は暑さにやられていた。
待ち合わせの駅に着いたのは7時10分。予定通りの時間だ。
メールにあったマックまで移動したところで連絡を入れる。
「駅着いたけど、そっちは今どのあたり?」
『ヨドバシの看板が見えてるよ』
……どうやら真逆に来ていたらしい。
ヨドバシの看板ははるか遠くに見える。
俺は出来る限り日陰を選びながら、進んでいくことにした。
歩きながら目でそれらしき人を探していると、似たような目的なのだろうか、
時折大きな荷物を抱えた人が見受けられた。
それらを横目に、ヨドバシが近づいてきた所で再度電話をかける。
詳細な場所を確認するためと、「電話を持っていない人物」を除外するためだ。
暫く会話しながら歩いていると、ふと視線の先にいる3人組が目に付いた。
電話をかけている人物と、長身の青年。
そして赤いTシャツのちょっとだけ最年長らしき人物の3人だ。
確認のために一つの提案をしてみる。
「そうだ。ちょっと馬振ってみてよ」
我ながら恥ずかしい真似をさせるな、と思いつつの提案だったが……
『馬振ってだってさw』
電話越しに聞こえる会話の後、程なくして掲げられるナリタブライアン。
どうやらこの3人で間違いないらしい。
「せんきゅー。見つけたよ」
俺はそういって電話を切った。
第一部 完
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